熱性けいれんに関しては当院HP 「子育てママへ「熱性けいれん」 http://www.matsuda-bcc.com/mama/n_show.php?tid=1412405477e32eb5fe4b0e22ab862a7a9f91e8c871 をご覧ください。 昔は熱性けいれんの既往のあるお子さんには、ほぼ全例けいれん予防のためにダイアップ座薬を処方し、発熱時は使用するよう指導していました。 しかし2015年小児神経学会で熱性けいれん診療ガイドライン2015によると、発熱時の熱性けいれん予防のためのダイアップ(ジアゼパム)座薬の使用は、ダイアップ座薬使用による副反応を考慮し、予防投与の適応は制限され、以下の場合にのみ、ダイアップ座薬を使用するとされています。 https://www.childneuro.jp/uploads/files/about/FS2015GL/8fs2015_detail4.pdf
以下の適応基準1)または2)を満たす場合に使用する 1)遷延性発作(持続時間15分以上) 2)次のⅰ)〜ⅵ)のうち二つ以上を満たした熱性けいれんが二回以上反復した場合 ⅰ)焦点性発作(部分発作)または24時間以内に反復する ⅱ)熱性けいれん出現前より存在する神経学的異常、発達障害 ⅲ)熱性けいれんまたはてんかんの家族歴 ⅳ)12ヶ月未満 ⅴ)発熱後1時間未満での発作 ⅵ)38度未満での発作
ダイアップの使用はけいれん発作予防には有用ですが、熱性けいれんのあるお子さん全員が、発熱時に常にダイアップを使用する必要はないと思います。ダイアップ使用のメリットとデメリットを考えれば、本ガイドライが適当な使用基準と考えます。当院では、このガイドラインにそった対象にダイアップ処方を行います。 |